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貴腐ワイン


貴腐ワインとは、”貴腐菌 (ボトリティス シネレア)”がついたブドウで作ったワインのこと。
この貴腐菌はブドウの皮に穴を開けてブドウの中にはいっていく菌で、開いた穴から果実の水分が蒸発してしまうため、
ブドウは木についたままレーズン状態になります。
その、水分が抜けた甘い果実で作るため、甘みの多く残った”極甘口”のワインができるのです。
ただ、その分ワインを作るためにブドウがたくさん必要になり、またリスクも大きいため、
どうしても値段は高くなってしまいます。。。
貴腐菌はもともと『カビ』なので、 完熟した果実に貴腐菌がついた場合のみ貴腐ワインにすることができます。
未熟な果実に菌がついた場合は、”灰色カビ病”という『病気にかかったブドウ』になってしまいます。
また、「貴腐ワインは白しかない」と言われていましたが、
1993年にカリフォルニアでジンファンデルというブドウから”赤の貴腐ワイン”が作られました。

『世界3大貴腐』といえば、ハンガリーの『トカイ』、フランスの『ソーテルヌ』
ドイツの『トロッケンベーレンアウスレーゼ』
トカイとソーテルヌは地名ですが、トロッケンベーレンアウスレーゼは、格付け、いわゆる「ランク」の名前です。
そのため、トロッケンベーレンアウスレーゼは、地域を問わずドイツ全土で作られますが、
実はコレ、めったにできない”レアもの”。なかでもラインガウとモーゼルのものが有名です。
トロッケンベーレンアウスレーゼは、原語で書くとTrockenbeerenausleseとなります。
これは、”Trocken(乾いた)”と”Beeren(ブドウの粒)”と”Auslese(選別品)”からできているコトバで、
直訳すると『粒選り乾燥果実ワイン』という感じです。
このワインの甘さは、ほとんどが甘口といわれるごく普通のドイツのテーブルワインの、3倍くらい。
甘さを表す”エクスレ度”の最低ラインは、テーブルワインが44〜50なのに対し、
トロッケンベーレンアウスレーゼは150〜154。これらの数値は、ドイツワイン法により規定されています。

このようなわけで、貴腐ワインには、はちみつのような甘さがあるのです。
決して砂糖やはちみつを足しているわけではありません‥っていうか足したら問題になります(^^;。



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